アイルランド大統領が英国訪問、独立以来初
ロンドン(CNN) アイルランドのヒギンズ大統領が英国を公式訪問し、8日にロンドンのウェストミンスター寺院で無名戦士の墓に献花する。アイルランドの国家元首による英国訪問は、1921年に同国が英国から独立して以来、初めてとなる。
エリザベス女王は2011年5月に、同国の独立以来初のアイルランド訪問を果たしていた。
両国は長年の対立で何千人もの死者を出し、女王は1979年にアイルランド共和軍(IRA)の爆弾テロで親類のマウントバッテン卿を亡くしている。
しかし両国関係は1990年代の和平プロセスで徐々に正常化されてきた。今回ヒギンズ大統領が無名戦士の墓を訪問することで、それを正式に認める形だ。同墓地には、アイルランドがまだ英国の支配下にあった第1次世界大戦中に戦死した兵士が眠る。
ヒギンズ大統領は5日間の日程で英国に滞在予定。両国とも今回の訪問の重要性を強調しており、マルホール駐英アイルランド大使は、歴史から目を背けるのではなく「歴史の事実と向き合う用意ができた」と指摘した。
英外務連邦省の報道官は、「関係が進展し、未来を向いていることを示すもの」と位置付けている。