チリの山火事で16人死亡、500棟焼失 消火難航
(CNN) 南米チリの港湾都市バルパライソで山火事が発生し、13日までに16人の死亡が確認された。緊急対策当局などによると、住宅500棟あまりが焼失し、約1万人が避難している。バチェレ大統領は非常事態を宣言した。
山火事は13日の時点でバルパライソと近隣のビニャデルマールの約800ヘクタールの範囲に燃え広がっている。現場には消防士1200人あまりと航空機17機が出動して消火に当たっているが、強風にあおられて作業は難航。ビニャデルマールの消防局幹部は「史上最悪級の火災になっている」と語った。
避難してきた住民の中にはやけどを負った者が多数おり、重傷者は約80キロ離れた首都サンティアゴの病院に搬送されている。住民が避難した住宅の空き巣被害を防ぐため、警察官も増員された。
住宅などの被害はさらに広がる恐れもあり、バルパライソ市には警戒警報が発令された。市長によると、安全を期して市内の刑務所の収監者を避難させる計画も立案中だという。