最初の通報は乗客の少年 韓国船沈没
韓国・珍島(CNN) 韓国南西部・珍島(チンド)沖で起きた旅客船「セウォル号」の沈没事故を最初に通報したのは乗組員でなく、乗客の少年だったことが分かった。韓国海洋警察が22日に確認した。
韓国のCNN系列局によると、この少年は携帯電話から消防当局の緊急番号に「助けて。船が沈んでいく」と通報していた。少年がその後どうなったかは明らかでない。
この電話の3分後になって、乗組員が海洋当局に救難信号を出した。
セウォル号の沈没事故では22日までに船長など複数の乗組員が逮捕された。少なくとも128人の死亡が確認されたが、依然として174人の安否が分かっていない。
事故現場には多数の船が出動し、潜水士らが誘導ロープ伝いに船内へ進入して捜索を続けた。22日午後には多数の乗客が集まっていたとされる3階の食堂に到達した。ただし海中は自分の手も見えないほど視界が悪く、作業は難航しているという。
当局は、事故当時に船長でなく経験の浅い3等航海士が操船していた経緯や、救命ボートがほとんど使われず、乗客らは救命胴衣を着けて待機するよう指示されていた理由などを調べている。