船室から少女48人の遺体を発見 韓国客船沈没
韓国・珍島(CNN) 韓国南西部・珍島(チンド)沖で起きた旅客船「セウォル号」の沈没事故で、韓国当局は25日、船室から48人の少女の遺体を回収したと発表した。
遺体は定員30人の船室で発見され、救命胴衣を身に着けた状態だった。
これまでに187人の遺体が回収されたが、依然として115人が行方不明となっている。また船が沈没した16日に船と海から174人が救出されて以来、救出された者はいない。
救助隊によると、船内には浮遊物が散乱し、各扉は固く閉ざされているという。また潮流が速く、潜水士の生命を維持するための呼吸管が引っ張られたと語った。捜索に参加している民間の潜水士は、船の下甲板内に入るために複数の窓を破る必要があったとしている。
救助活動の指揮を執る韓国海軍の大佐は、「救助活動のペースは徐々に落ちている」とし、さらに「潜水士らは簡単に行ける場所の捜索はすでに終えた。捜索活動は早い潮流や悪天候の影響で、今後難航することが予想される。しかし、海軍は最後の遺体を発見するまで、捜索を続ける」と述べた。現在、潜水士らは船が沈み始めた時に50人の女子生徒がいたとされる別の船室に入る道を模索している。
船内の捜索活動が続く中、韓国当局は事故の捜査を進めており、これまでに同船の船長と乗員14人が逮捕された。また旅客船を所有する会社および会社のオーナー宅の捜索や、同国の海洋産業に対する広範な調査も行われている。