マレーシア航空、家族支援センターを閉鎖
北京(CNN) マレーシア航空の旅客機が行方不明になっている問題で、同航空は1日、乗客の家族のため北京のホテルに設置していた支援センターを2日で閉鎖すると発表した。一方、マレーシア政府は同日、同機に関する暫定報告書を公表した。
同ホテルには3月の事故発生以来、家族が待機して、捜索状況などについて毎日説明を受けていた。この日は約500人が集まり、閉鎖の通告に対して「どうすればいいのか」「誰が家族を探してくれるのか」などの怒声が飛び交った。
北京の支援センターに続いて、各地に設けたセンターも5月7日で閉鎖する。マレーシア航空は、「家族にはホテルではなく自宅で、捜索や捜査の進捗状況についての情報を受け取ってもらう」と説明している。
同機の乗客は中国人が100人以上を占めていた。同航空は、北京とマレーシアの首都クアラルンプールに別の家族支援センターを設けるとしているが、具体的な支援内容は不明。
同航空はさらに、乗客の家族らの当面の経費に充ててもらうため、前倒しで補償金の支払いを開始すると発表した。金額は公表していないが、国際的な取り決めでは航空会社に対し、乗客が死亡した場合は1人につき15万~17万5000ドル(約1500~1800万円)を支払うよう定めている。遺族がさらなる補償を求めて賠償訴訟を起こすことも可能。
マレーシア政府の暫定報告書によると、当局が同機の異変に気付いたのはレーダーから機影が消えた17分後だった。正式な捜索活動に乗り出すまでには4時間かかっていたことも判明した。