韓国船沈没、原因は過積載か 昨年から計139回と常態化
ソウル(CNN) 旅客船「セウォル号」の沈没事故を調べている韓国捜査当局は6日、過積載の貨物が事故の一因になったとの見方を示した。セウォル号はこれまでも過積載を繰り返し、不当な利益を得ていたことが分かった。
韓国警察と検察の合同捜査本部は同日、セウォル号の運航会社、清海鎮海運の上級幹部1人を新たに逮捕した。
検察幹部によると、セウォル号は事故当時、積載可能量の2倍を超える貨物を積んでいたうえ、貨物が正しく固定されていなかった。固定器具の使い方を知らない乗組員もいたという。
合同捜査本部はこれまでに、過積載で船のバランスが崩れた可能性があるとみて、清海鎮海運の家宅捜索などを実施していた。
同本部によると、セウォル号は済州(チェジュ)・仁川(インチョン)間の運航を開始した昨年3月以降、過積載を139回も繰り返していた。
過積載によって得た利益は総額30億ウォン(約3億円)近く、事故当日だけで6200万ウォンに上っていたとされる。
捜索現場では6日、30年の潜水経験を持つベテランのダイバーが死亡した。酸素供給装置の不具合が原因とみられる。しかし、現場に出動している130人近いダイバーはその後も捜索作業を続行した。
事故当日以降、生存者は発見されず、依然として34人の安否が不明のままとなっている。