親ロシア派がドネツク空港占拠 軍が奪還に向け空爆
ウクライナ東部ドネツク(CNN) ウクライナ国営メディアによると、東部ドネツクの空港が26日、親ロシア派武装集団に襲撃、占拠された。これに対してウクライナ政府軍は地上と上空から空港を攻撃し、戦闘が激化している。
ウクライナ当局はドネツク空港のターミナルが親ロシア派の管理下に置かれたことを受け、同空港の発着便の運航をすべて停止。親ロシア派に退去を求める最後通告を出したが、親ロシア派がこれを無視したため、攻撃に踏み切った。
ドネツク市長の公式ウェブサイトは、この戦闘で犠牲者が出ているとして、市民に外出を控えるよう呼び掛けた。
現地のCNN取材チームによると、政府軍の戦闘ヘリコプターが空港上空から攻撃を仕掛け、地上から黒い煙が立ち上るのが見えた。親ロシア派が飛行中のヘリを砲撃し、市内には銃声と爆発音が響いている。
国営メディアは、軍が空港にパラシュート部隊を送り込み、親ロシア派の対空火器を破壊したと伝えた。
同国ではこの数時間前、大統領選で勝利を宣言した親欧州派のポロシェンコ氏が、話し合いによる事態収拾を探る意向を示していた。
政府軍は空港を奪還しつつあると主張。当局者らは、航空機の発着を27日午前9時に再開すると発表した。一方CNN取材班によれば、親ロシア派の増派のトラックが空港へ向かっている。国境警備隊は、ドネツクから10キロ以内のロシア側に戦闘員を乗せた40台ほどのトラックが見えると述べた。