ISIS、バクダッドの北60キロまで侵攻 イラク
バグダッド(CNN) イラク全土で進撃を続けるイスラム教スンニ派武装勢力「イラク・シリア・イスラム国」(ISIS)は17日、首都バグダッドの北約60キロに位置するバクバへの進撃を開始した。
ISISのバクバへの進撃は16日夜、同都市西部の警察署への大規模な攻撃から始まった。治安部隊とISISの武装勢力が激しく衝突し、当局によると、少なくとも治安部隊の隊員1人、武装勢力のメンバー9人、囚人44人が死亡した。またイラク国営テレビの報道によると、ISISの武装集団が地元刑務所に手投げ弾を投げ入れ、52人の囚人が死亡したという。
現地の警察や知事室の関係者によると、ISISの武装集団は同都市を支配しようと攻撃を強めているが、まだ陥落はしていない。同都市のすぐ西に位置する村々や一部地域はすでにISISの支配下にあるという。バクバ西部の住民、特にシーア派の住民は同都市から避難しているという。
またバグダッドでも、道端に仕掛けられた4発の爆弾が爆発し、少なくとも2人が死亡、8人が負傷した。地元警察が明らかにした。誰が爆弾を仕掛けたのかは明らかになっていない。
さらにクルド自治政府の治安部隊によると、バグダッドの北約89キロに位置するサアディヤ近くでも、ISISからサアディヤの支配を奪い返そうとするクルド人民兵組織「ペシュメルガ」とISISの武装勢力が衝突したという。両者は、キルクークの南西に位置するバシール村の支配をめぐっても争っている。