イラク過激派がウラン奪取、兵器化の懸念ない少量
(CNN) イスラム過激派による軍事攻勢への対応に迫られるイラク政府は10日までに、同国北部モスル市で武装勢力が大学の研究施設で核物質のウランを入手したと述べた。国連への書簡で明らかにした。
複数の米政府当局者は9日、奪われたウランは少量と指摘。兵器製造が可能な濃縮の程度まで処理されることは考えられないとし、懸念は最小限の水準にとどまると述べた。
8日付の書簡はイラクのアルハキム駐国連大使が送ったもので、CNNはこれを入手した。大使はこの中で、テロリストによる核物質利用の脅威阻止での協力を求めている。
同大使によると、モスル大学の研究施設で奪われたウランは約40キロ。同大学が政府軍などの管理下から離れた後、略奪は起きたとしている。
大使は、同大で保管するウランについては極めて限られた量とし、科学的な研究などが目的と主張。その上で、イラク内のテロリストがこれを悪用し、国外へ持ち出される恐れがあるとし、大量破壊兵器への応用に懸念を示した。