リビア首都の空港で武装勢力が衝突、死傷者30人以上
トリポリ(CNN) リビア当局によると、首都トリポリの国際空港で13日、武装勢力同士が衝突し、9人が死亡、25人が負傷した。
空港周辺では砲弾が飛び交い、道路沿いの住宅地にも危険が及んでいる。空港の発着便はすべてキャンセルされた。
国営アフリキヤ航空は、国際便の一部の到着を北部ミスラタの空港に変更。トリポリの空港は17日まで閉鎖されると発表した。
現地のCNNスタッフによると、一帯では終日銃声や爆発音が響き、空港から濃い煙が立ち上っている。
暫定政府は空港での戦闘を非難し、暴力停止を呼び掛ける声明を発表した。ただ同国では2011年のカダフィ政権崩壊以降、中央政府による統治体制が確立せず、多数の武装勢力が地方や部族、思想ごとに分かれて衝突を繰り返している。
トリポリの空港は11年以降、同市西郊ジンタンを拠点とする武装勢力「ジンタン旅団」の支配下にあった。ジンタン周辺でもこの日、昼前から銃声が響いた。
英国のロバートソン外務閣外相は、空港での戦闘が地域住民を重大な危険にさらしているとして、戦闘の即時停止と当事者同士の対話を求めた。
米国務省も12日、リビアの紛争激化に懸念を示し、民主化への努力を促す声明を出していた。