エボラ死者600人超に、感染拡大止まらず
(CNN) 西アフリカで流行しているエボラ出血熱の感染拡大が止まらない。世界保健機関(WHO)などは流行を食い止めるため、対策の強化に乗り出している。
7月12日までにギニアとリベリア、シエラレオネの3カ国で確認された感染者の累計は964人に達し、このうち603人が死亡した。死者の数は、350人だった6月中旬から1カ月でほぼ倍増している。
ギニアの首都コナクリには調整センターが設置され、WHOが専門家を派遣。訓練を受けたボランティアも、感染の疑いがある患者の発見や感染者の隔離などの活動を支援している。
ギニアでの流行は今年3月、米疾病対策センター(CDC)に最初の症例が報告され、ユニセフは同月末までに感染者80人のうち少なくとも59人が死亡したと発表した。4月にはコナクリや、隣国のリベリアとシエラレオネに感染が広がった。
エボラ出血熱に感染すると、通常は90%が死に至る。しかし今回の流行では早期治療が奏功して致死率は60%程度にとどまる。
CDCは流行の拡大を食い止めるのが難しい理由として、医療インフラの不備や地域社会が抱く不信感、感染が広がっている国での抵抗を挙げる。WHOによれば、西アフリカでエボラ出血熱が大流行したのは初めてで、現状に対する混乱や恐怖が広がっている状況だという。