スコットランド独立投票 賛成派が追い上げ、ポンド急落
(CNN) 英国からの独立の是非を問うスコットランドの住民投票まであと2週間を切った。世論調査によっては独立賛成派が反対派を上回り、8日の市場では英ポンドが急落した。
住民投票は18日にスコットランドの有権者を対象に実施される。現在の英国はスコットランド、イングランド、ウェールズ、北アイルランドの4地域で構成されるが、住民投票で承認されればスコットランドは独立国になる。
7日に発表されたサンデー・タイムズ紙の世論調査では「賛成」が51%、「反対」が49%となり、初めて賛否が逆転した。この調査は有権者1084人を対象に実施され、態度を決めかねている有権者は除外した。2ポイント差は統計的には「デッドヒート」状態で、住民投票の結果は予想できないという。
ただ、4週間前の調査では「反対」が58%、「賛成」は42%にとどまっていた。調査会社は、英国にとどまるよう呼びかけたキャンペーンが不調に終わる一方で、攻勢を強める賛成派もまだ反対派を切り崩すには至っていないと分析する。
一方、やはり7日に発表された別の世論調査では、「賛成」が48%、「反対」が52%だった。
各社の調査を合計した調査結果は「賛成」47%、「反対」53%となっている。この調査でも、賛成派が増えて反対派が後退しつつある傾向が浮かび上がった。
8日の市場ではスコットランド独立のリスクが高まったとして英ポンドが急落した。
スコットランド民族党(SNP)党首のサモンド自治政府首相は、独立した場合でも英国と通貨同盟を組んでポンドを使い続けたいと述べてきた。
これに対してキャメロン首相率いる保守党など主要3党はいずれも、ポンドの使用継続を認めない姿勢を示している。