イスラエルの聖地封鎖は「宣戦布告だ」 パレスチナ議長
(CNN) イスラエル当局は30日、エルサレム旧市街にあるイスラム教の聖地「ハラム・シャリーフ」(ユダヤ教では神殿の丘)を封鎖した。これに対しパレスチナ自治政府のアッバス議長は「宣戦布告」に等しいと強く反発している。
アッバス議長の報道官はCNNに対し、封鎖は「あからさまな挑戦」であるとともに、「さらなる緊張と不安定」を招きかねない「ゆゆしき行為」だと述べた。
イスラエル警察によれば、封鎖は29日夜にユダヤ人右派の活動家が銃撃された事件を受け、「騒乱を防ぐため」に行われた。イスラエル首相府は閉鎖は一時的な措置だと強調している。
警察はイスラム教の礼拝日である金曜日には、女性と50歳以上の男性に限って立ち入りを認める方針だ。若いイスラム教徒男性によるデモを防ぐための措置だという。
銃撃された右派活動家はユダヤ教の聖職者で、ハラム・シャリーフにおけるユダヤ教徒の活動拡大を主張していたという。
2000年には、首相候補だったアリエル・シャロン氏がここを訪れたのがきっかけで「第2次インティファーダ」と呼ばれる5年にわたるパレスチナ人の蜂起が起きている。