集団不妊手術の死者11人に、6人が重体 インド
ニューデリー(CNN) インド中部のチャッティスガル州ビラースプルで集団不妊手術を受けた女性80人余りのうち、合併症で少なくとも11人が死亡、62人が入院していることが分かった。
女性たちは8日に移動式の診療所で手術を受けた。その多くが10日までに合併症を起こし、4カ所の病院に分かれて収容された。病院関係者によると、11日の時点で6人が重体となっている。
同州の首相府によれば、この事態を受けて地元保健当局者4人が停職処分を受けた。
インド当局は人口抑制のために女性の不妊手術を推奨してきた。地元保健当局の責任者によると、手術は8日、当局が運営する移動式の診療所で80人以上の女性を対象に行われた。手術に応じた女性には1人につき1400ルピー(約2600円)が支払われた。
同国の人権団体、ヒューマン・ライツ・ロー・ネットワークのケリー・マックブルーム氏はCNNとのインタビューで、「衝撃的なニュースだが、危険で非倫理的、不衛生な集団手術が国内各地で横行していることを考えると、起こるべくして起きた事態ともいえる」と語った。
電力や水がなく、人手も不足。出血に備えた血液は準備されず、手袋やエプロンも足りない。そんな場所で手術が行われることもあると、同氏は指摘する。当局が支払った補償金の記録によれば、同国ではこれまでに少なくとも数百人の女性が、不妊手術後に死亡したとみられる。