メキシコの学生集団失踪 遺骨から1人の身元を確認

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当局の対応の遅れを批判して行われたデモに参加する人々

当局の対応の遅れを批判して行われたデモに参加する人々

(CNN) メキシコのゲレロ州で9月に学生43人が行方不明になった事件で、ムリーリョ司法長官は7日に記者会見し、学生のうち1人の遺体を確認したと発表した。

遺体が見つかったのは19歳だったアレキサンダー・モラ・ベナンシオさん。ビニール袋に入れて遺棄されていた遺骨の断片のDNA鑑定を行った結果、身元が判明した。

モラさんの父親も、捜査当局から鑑定の結果を告げられたことを明らかにした。

当局は、学生たちの遺体が焼かれて袋詰めにされ、川に投げ捨てられたと見ている。しかしこれまでのところ身元が確認されたのはモラさんのみ。

連邦当局は麻薬密売組織関係者の供述から、学生たちは地元市長の命令で拉致されて麻薬組織に引き渡され、殺害されたとの見方を強めている。

ムリーリョ司法長官は、「私の信念と大統領命令に基づき、容疑者全員を逮捕するまで捜査を続ける」と強調した。

これまでの逮捕者は少なくとも80人に上る。警察官は44人が逮捕され、当局が16人の行方を追っているという。首謀者とみられるイグアラ市長のホセ・ルイス・アバルカ容疑者は殺人罪などで訴追された。ゲレロ州知事は対応の遅さを批判されて休職している。

警官や当局者の関与に対する抗議デモはメキシコ全土に広がっていた。メキシコ市で6日に行われたデモには行方不明になっている学生たちの家族も参加。父親の1人は「息子がどこにいようと探し続ける」と語った。

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