北朝鮮、サイバー攻撃で共同調査を提案 米は中国に協力依頼
(CNN) 北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)第1書記の暗殺を題材とするコメディー映画を製作した米ソニー・ピクチャーズエンタテインメント(SPE)へのサイバー攻撃について、北朝鮮側は20日、関与を否定する一方で、米国との共同調査を提案した。
ハッカー攻撃が北朝鮮政府に責任があると結論付けた米連邦捜査局(FBI)に対し、北朝鮮の朝鮮中央通信(KCNA)は「わが国を犯人に仕立てようとする者は証拠を示すべきだ」「米国の子どもじみた調査結果は、われわれへの敵対姿勢の表れだ」と非難。米朝両国が共同でこの件を調査すべきだと提案し、米国が拒否した場合は「重大な結果」を招くことになると主張した。
KCNAはまた、「われわれの最高指導者を侮辱しようとする者を許さないが、報復するとしても罪のない映画の観客にテロを実行することはない」として、劇場に対するテロ予告への関与を否定した。
これに対して米国家安全保障会議(NSC)の報道官は、FBIの結論通り北朝鮮による攻撃に違いないとの認識を示し、「北朝鮮政府が手を貸したいと思うなら、責任を認めてソニーの損害を賠償すればいい」と反論した。
米政府は一方で、北朝鮮のインターネット通信が経由する中国に協力を要請した。米政府高官が20日、CNNに語ったところによると、米国は中国に攻撃への懸念を伝え、情報共有などについて協議しているという。
ソニーに攻撃を仕掛けたとされるのは「平和の守護者」と名乗るハッカー集団だ。同集団は20日、FBIを挑発する新たな声明を出し、「FIBへの贈り物」と称して「お前たちは愚か者」と題した動画へのリンクを掲載した。