親ロ派が要衝の80%を制圧か、ウクライナ東部で戦闘続く
ウクライナ・ドネツク(CNN) 停戦発効後も戦闘が続くウクライナ情勢で、親ロシア派の自称「ドネツク人民共和国」幹部はウクライナ東部の要衝デバリツェボの80%以上を制圧したと主張。60人を戦争捕虜にしたと述べている。
これに対して国防報道官は、政府軍はデバリツェボにとどまって武装勢力に反撃していると強調した。
親ロシア派が攻勢を強めるウクライナ東部の村では政府軍が苦戦を強いられ、ある兵士はCNNに、「現時点で村の3分の1しか支配下に置いていない」と話した。
マリウポリ地区の陸軍報道官によれば、政府軍は親ロシア派の砲撃を受けたほか、小火器や装甲車で政府軍を襲撃してきた勢力との間でも衝突が起きた。この戦闘で治安部隊の2人が負傷したという。
政府軍東部大隊の司令官は、停戦合意など「茶番」だと吐き捨て、「戦闘は今も以前と同じように続いている。相手は我々に対する攻撃や砲撃を続けている」と語った。
どちらが停戦を破っているのかは確かめようのない状況だが、住民が窮状に陥っていることに変わりはない。
ある女性は「激しい戦闘で自宅の窓は全部割れた。とても怖い。生活を切りつめた蓄えで家を買ったのに、今は何もなくなってしまった」とつぶやいた。