ウクライナ東部の死者6000人超す 国連推計

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停戦合意後のウクライナ東部の様子。昨年4月以降の死者数は6000人を超えたと見られている

停戦合意後のウクライナ東部の様子。昨年4月以降の死者数は6000人を超えたと見られている

(CNN) 国連人権高等弁務官事務所は2日、ウクライナ東部の衝突による2014年4月以来の死者が推定6000人を超えたと発表した。

特にこの数週間はドネツク空港や要衝デバルツェボの周辺で衝突が激化した影響で、市民や兵士など数百人が死亡したと伝えている。

ゼイド・ラアド・フセイン高等弁務官は「市民の命やインフラが情け容赦なく犠牲になっている」と述べ、全関係者に対して停戦合意に従うよう呼びかけた。

ゼイド氏の声明によれば、住民の多くは衝突地帯から脱出できないまま地下室に避難して、飲み水や食料、暖房、電気、基本的な医薬品さえない状態での生活を強いられているという。

こうした住民が自らの意思で衝突地帯にとどまっているという認識は誤りだとも同氏は述べ、「多くの住民は動こうとして命の危険にさらされることを恐れ、あるいは子どもや財産を守るためにとどまっている。物理的に退去することができず、意思に反してとどまる住民もいる」と指摘した。

また、衝突地帯から離れたマウリポリやハリコフ、オデッサなどで相次いだテロ事件にも触れ、「もしこのような傾向が続けば、法による支配と人権の保護が実質的に存在しない地域が拡大する」と危機感を示した。

死者6000人超という数字は、これまでに死亡が確認された5809人に、ドネツク空港やデバルツェボ周辺の戦闘による犠牲者を加えて推計している。

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