ISIS、西部要衝の一部を制圧 イラク首都うかがう
(CNN) イスラム過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」との戦闘が続くイラク西部アンバル州の地方議会当局者は10日、ISISが同日、同州の州都ラマディ市の複数の地区を制圧したと報告した。
自爆や車爆弾を含めた数時間にわたる攻撃でアルブ・ファラジ地区などを攻略したという。イラク軍兵士少なくとも10人が死亡し、アンバル州でのイラク軍作戦を統括していた大将も負傷した。
ラマディは同国の首都バグダッドから西へ約110キロ離れた要衝で、同市が陥落した場合、バグダッドの治安維持に大きな懸念も生じる。ISISは昨年前半期、同市を一時制圧したものの、それ以降、イラク軍などとの間で一進一退の攻防が続いていた。
イラク国内でのISISとの戦闘ではイラク軍がここ数週間、攻勢を掛け、中部ティクリート市を奪取する戦果も最近得ていた。ただ、ISISは依然、強力な戦力を保持しているとされ、ラマディへの攻撃はこの見方を裏付けるものともなっている。
イラク内でのISIS掃討戦の行方は、同組織が支配下に置く同国第2の都市である北部モスルに対してイラク軍が準備する大規模攻撃の結果が焦点ともなっている。