タリバーン最高指導者、アフガン政府との和平交渉を容認
カブール(CNN) アフガニスタンの反政府武装勢力タリバーンの最高指導者オマル師は15日、アフガン政府との和平交渉を支持する考えを示した。
オマル師は、ラマダン(断食月)開けを祝う祭りの前夜に公開されたメッセージで「武力によるジハード(聖戦)と同時に、聖なる目標を達成するための政治的努力や平和的な経路も、正当なイスラムの道であり、預言に基づく政治に欠かせない一部だ」と述べた。
オマル師は「あらゆる政治活動を監視、遂行する責任を委ねられた政治事務所」の創設を命じたと述べた。
オマル師は「不信心者」との交渉がなぜ、イスラム教の経典コーランや預言者ムハンマドの行為によって認められているかについて語った。そして「われわれの政治的努力、そして世界各国や同胞であるアフガニスタン人とのやりとりの背後にある目的は、(外国による)占領に終止符を打ち、独立したイスラム体制を確立することにある」と述べた。
先週、タリバーンとアフガニスタン政府の代表は和平プロセスに向けた初の直接交渉を行っている。
オマル師はまた、過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」に対し、アフガニスタンで新たな戦線を生み出すことがないよう事実上の警告を発した。
オマル師は「イスラム聖戦士の共同戦線を維持するのは宗教的な義務だ。だからわれわれはすべての聖戦士に対して、団結を維持し、争いを起こしたり団結を傷つけたり、分裂を起こそうとするすべての分子を力で止めるよう命令を出した」と述べた。