トルコ、米軍による基地利用増大に同意 ISIS対応
ワシントン(CNN) 米政府高官は24日までに、米国とトルコが米軍主導の有志連合によるトルコ国内の空軍基地の利用を増大させることで暫定合意したと明らかにした。合意にはシリア国境に近い南部インジルリクの基地使用も含まれているという。
米軍はシリアやイラクで活動する過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」への空爆を行っている。トルコからの出撃が可能になれば、イラク国内の基地やペルシャ湾の空母から出撃するのと比べ、飛行時間の大幅な短縮が期待されるという。
米国防総省のデービス報道官は「インジルリク空軍基地などのトルコの基地が使えるようになれば、有志連合の作戦効率は向上するだろう」と述べた。
米政府関係者によれば、今回の合意はあくまでも暫定的なもので、最終合意を正式な軍事協定の形でまとめる必要がある。これにはインジルリク基地からの米軍有人機の空爆を認める条項が盛り込まれるとみられる。現時点では、トルコはそうした作戦を認めていない。
複数の米政府高官によれば、交渉は約9カ月前に始まったが、大きく前進したのは1カ月前だという。
アーネスト米大統領報道官は具体的な合意内容には触れず、オバマ大統領とエルドアン大統領が22日に協議を行い、「ISISの脅威に対する協力を深めることで合意した」と述べた。