世界初のマラリアワクチン 欧州当局が推奨
ロンドン(CNNMoney) 欧州医薬品庁は25日までに、英製薬大手グラクソ・スミスクライン(GSK)などが開発した世界初のマラリアワクチンの利用について肯定的な見解を示した。サハラ以南での乳幼児への使用が期待される同ワクチンの将来に青信号がともった形だ。
今後、世界保健機関(WHO)がワクチンの評価を行い、最終的には各国での承認が必要となる。
ワクチン「モスキリックス」は免疫系が発達途上にある乳幼児を対象としている。臨床試験では、生後5~17カ月の乳幼児で効果が最も高く、マラリア発症数がほぼ半減した。さらに幼い赤ん坊の場合でも、発症数は27%減少した。
ウイルスなどに対抗する他のワクチンとは違い、モスクリックスは寄生虫によって引き起こされる病気の予防を意図して開発された。マラリア原虫が肝臓内で成長・増殖するのを防ぎ、患者の血液内に入って症状を引き起すことがないようにする。
ワクチンは1カ月ごとに3回投与され、1年半後にも、予防効果を維持するため追加投与される。