ノルウェー人と中国人の人質に「売り出し中」の文字 ISIS機関誌
(CNN) 過激派組織イラク・シリア・イスラム国(ISIS)の機関誌「ダビク」の電子版に、ノルウェー人と中国人の人質と見られる2人の男性の写真が掲載された。ノルウェーのソルベルグ首相は9日、同国の40代の男性がシリアで人質になっていることを確認した。
写真はダビク誌最新号の最終ページに挿入されていた。黄色いつなぎ姿の男性を複数の角度から撮った写真に「ノルウェー人捕虜売り出し中」「中国人捕虜売り出し中」の文字を付け、身代金を要求する内容。2人は氏名と識別番号が書かれた札を付けられている様子で、それぞれの職業と出生地、生年月日、自宅の住所とされる情報も掲載された。
ページの下部にはイラク国内の電話番号が書かれ、「期間限定」の文言もあった。
ノルウェーのソルベルグ首相は、シリアでの人質事件にISISが関与したとの見方を強めていることを明らかにした。この男性は今年1月下旬に別のグループに拉致され、これまでに何度か身代金を要求されていたという。現在はISISの人質になっているとみられる。
しかし同首相は、テロリストの要求には応じないと言明。「身代金を支払えば、ノルウェー国民が人質に取られる危険が増す」と強調した。
報道によれば、中には多額の身代金要求に応じた国もあるとされる。一方、ISISは要求に応じない国の人質を殺害する映像を公開するなど、残虐な手口を誇示してきた。