アルカイダ指導者、ISISトップをこき下ろす 「偽者のカリフ」
(CNN) 国際テロ組織アルカイダの最高指導者のザワヒリ容疑者は12日までに、過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」の最高指導者であるバクダディ容疑者を「偽物のカリフ(預言者ムハンマドの後継者)」とまやかしの人物であることなどを主張する新たなメッセージを発表した。
イスラム過激派の情報収集に当たる米民間企業「SITE」が明らかにした。同社が翻訳、公表したメッセージの内容によると、ザワヒリ容疑者はバクダディ容疑者が宣言したカリフ制の国家樹立を否認。「我々は彼がカリフに値するとは見なさない」と言い切った。
アルカイダとISISは敵対関係にあり、今回のメッセージはバクダディ容疑者をこき下ろす公然の対決宣言ともなっている。メッセージの作成日時は不明。
ザワヒリ容疑者はこの中で、バクダディ容疑者が聖戦主義運動を悪用し、ごく少数の知られざる人々の支持を得てカリフと自称する偽善者と指弾。ISISについても、承認や協議を通じた人々の選択を得ずに、力の行使や爆発、車爆弾をもって組織を発足させたと非難した。
イスラエルの爆弾にさらされるパレスチナ自治区ガザなどISISの支配地以外ではイスラム教徒を支援していないとも弾劾(だんがい)した。