メッカ巡礼で将棋倒し、717人死亡 死者増える恐れ
(CNN) サウジアラビアにあるイスラム教の聖地メッカ近郊で24日、ハッジ(大巡礼)の儀式に参加していた巡礼者が将棋倒しになり、700人以上が死亡、約900人が負傷した。
この日はメッカ近郊のミナで、悪魔を表す3本の柱に石を投げる儀式が行われていた。サウジ通信によると、午前9時ごろに突然、巡礼者の数が急増し、大勢の人が折り重なって倒れた。
これまでに確認された死者は717人、負傷者は863人。その後も死傷者数は増え続けている。現場には警官や救急隊など4000人と救急車など200台が駆けつけ、折り重なった人の中から生存者を助け出して搬送する作業を続けた。
現場近くにいた巡礼者の女性は、犠牲者の遺体が救急車で運ばれて行くのを見たと話し、「少なくとも20~30台の救急車が通って行った」と話している。
ムハンマド皇太子は緊急会議を招集して対応を協議し、事故原因などの調査を指示した。
今年のハッジの巡礼には、世界中のイスラム教徒200万人あまりが集まっている。ミナの儀式では過去にも将棋倒しで大勢が死傷する事故が相次ぎ、1990年には1426人の犠牲者が出ていた。