イラク、対ISISでロシアやシリアと情報共有
(CNN) イラク軍はこのほど、過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」に対抗するため、ロシア、イラン、シリアと情報を共有することで合意したと発表した。
イラク軍は合意に至った背景について、「何千人ものロシア人テロリストがISISで犯罪行為を犯していることに対し、ロシアの懸念が強まっている」と説明する。
米政府はロシアがシリアで軍備を増強していることに対して懸念を強め、イラクとロシアが何らかの協力関係にあるのではないかと推測していた。
米軍率いる有志連合は昨年からイラクとシリアでISISを狙った空爆を実施。一方、ロシアはこの地域でのプレゼンスを高めつつある。
28日にはオバマ米大統領とロシアのプーチン大統領がほぼ1年ぶりとなる会談を行い、シリアへの介入について協議する予定。
米国防総省によると、ロシアはシリアで航空機や戦車、ミサイルの配備を進めてきた。米国が入手した情報によれば、ロシアはイラクとイラン、シリアとの連携のため、イラクの首都バグダッドに何らかの拠点を設けている形跡もある。
米有志連合の報道官は、「イラクはISIL(=ISIS)に関する情報を他国との間で共有することに関心を持っている。だが我々は、自国民に対する残虐行為を行ってきたシリア政府当局者の存在を支持しない」と強調した。
イラク政府はイランとの関係が深く、ISISとの戦闘に参加しているイラクのシーア派民兵組織の訓練や支援はイランが担っている。