アフガンの「国境なき医師団」施設空爆、死者 米軍攻撃巻き添えか
カブール(CNN) 国際的な非政府組織「国境なき医師団」は3日、アフガニスタン北部クンドゥズ州で運営する医療施設が同日未明、複数回にわたって空爆の攻撃を受け、医療支援に当たる要員3人が死亡、30人以上が行方不明になったとの声明を発表した。
アフガン駐留米軍の報道担当者は、米軍が脅威となる個人などに対し攻撃を加えたとし、近辺にある医療施設に付随的な損害が生じた可能性を認める声明を発表した。被害などの詳細を調べているとした。
国境なき医師団の幹部は犠牲者数の最終的確認は終わっていないとし、負傷者の手当てを急いでいることなどを明らかにした。
空爆を受けた際、同施設には患者105人や付き添いなどがいたとしている。施設で働いていた同医師団の要員は外国人やアフガン人を含め80人以上としている。
同州の州都クンドゥズでは最近、反政府勢力タリバーンと政府軍の攻防が激化し、タリバーンは一時、同市攻略を発表。しかし、政府は1日、市内の大半の奪還を明らかにしていた。CNNの取材に応じた同市住民がタリバーン戦闘員は戻ったとも証言しており、戦況の判明は困難となっている。同市の空港近くでの銃撃音の発生も伝えられている。
この戦闘が本格化した先月28日以降、国境なき医師団は計394人の負傷者の治療に追われていたという。同病院も交戦に巻き込まれ、入り口などが危険な状態にさらされていた。施設の窓が壊れ、集中治療室の屋根も被害を受けていた。