シリア病院に空爆、十数人死亡 ロシア機との見方
トルコ・ガジアンテップ(CNN) シリア北西部イドリブの病院が24日までに空爆を受け、人道支援団体によると、十数人が死亡した。病院の運営者はロシア軍機が爆撃したと主張している。
病院近くに着弾した最初の爆撃では負傷者は出なかったが、その後ふたたび機体が接近。活動家によると「ダブルタップ」と呼ばれる攻撃方法で、最初の対応要員が現場に到着するのを待って同じ場所に再び爆撃を加えられ、死者が出た。
人道支援団体「シリア市民防衛団」が撮影したビデオには、2度目の爆撃の直前、支援員が「走れ、飛行機が戻ってきた」と叫ぶ様子が捉えられている。
病院を運営する「シリア・アメリカ医療協会」は、空爆を行ったのはロシア軍機だとしているが、ロシア側はこれを強く否定。シリアでの軍事作戦において民間人を標的にすることはないとしている。
イドリブに近いアレッポやその周辺で病院が標的にされたとの報告は、この1週間で3度目。救急隊が撮影したビデオには、不発のクラスター爆弾とされる物体が写っている。
ロシアは22日、クラスター爆弾の使用を否定。アサド政権も過去にクラスター爆弾を使ったとして批判されているが、同政権はこれを否定している。
ロシアは9月末、アサド政権のテロとの戦いを支援するとして空爆を開始していた。米国が支援する勢力も含め、さまざまな反政府勢力の支配地域に爆撃を加えているとみられる。