米、シリア政権支援のロシア人らに資産凍結の制裁
ワシントン(CNN) 米財務省は25日、ロシア人など個人4人と企業6社を、アサド政権に対する支援を理由に制裁対象に指定した。対象者の米国内の資産が凍結されるほか、米国民による対象者との取引が禁止される。
ズビン財務次官代理(テロ・金融犯罪担当)は声明で、「シリア政府は自国民に対する広範な残虐行為と暴力に責任がある」「米国は今後も、アサド大統領のシリア国民に対する暴力行使の継続を可能とする全ての者の資産を対象としていく」と述べた。
財務省によれば、制裁の対象となった一人、ロシア人実業家のキルサン・イリュムジノフ氏は、アサド政権の長年の支援者でロシア国内でシリアの利益を一部代表する、ムダライ・フリ氏が絡む金融取引に関与したことが問題視された。ロシアは銀行など複数の企業も制裁対象となっている。
また、シリア人実業家のジョージ・ハズワニ氏は、過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」からアサド政権への石油売却を仲介したとして対象リストに加わった。
米国を中心とした有志連合は、ISISの収入を断つためにシリア領内で石油輸送車や石油生産関連の施設に対する大規模な空爆を続けている。