大規模難民キャンプでコレラ流行、7人死亡 ケニア
(CNN) 東アフリカ・ケニアで流行するコレラが、世界最大規模とされる北部ダダアブの難民キャンプに達し、先月以降7人の患者が死亡した。医師らはさらなる感染拡大を懸念している。
国際医療支援団体「国境なき医師団(MSF)」の発表によると、ソマリア国境に近い同キャンプでは過去3週間に300人以上の患者が治療センターに収容された。このうち3割が12歳未満の子どもだという。
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の報道官は19日、CNNとのインタビューで「感染拡大を抑えるための努力を続けている」と語った。
同報道官によると、キャンプの衛生状態や難民らの知識不足が大きな課題となっている。33万人以上とされる難民の数に対し、トイレは必要な数の5割しか設置できていない。
感染は水や食べ物を通して広がるが、子どもたちが泥や水たまりで遊んでいても注意する大人はいない。
MSFケニア支部の責任者は「キャンプの生活条件がいかに劣悪で、衛生事業への長期的な投資がいかに不足しているかという問題が浮き彫りになった」と指摘する。現地は雨季を迎え、衛生状態がさらに悪化しているという。
同責任者は「当面の対策は取られているものの、難民の生活条件を改善し、将来にわたって流行を防ぐための適切な投資が不可欠だ」と話している。