北朝鮮、水爆実験を発表した女性はどのような人物か
(CNN) 北朝鮮が初の水爆実験を成功させたと伝えた6日の朝鮮中央テレビ。このニュースを読み上げるのに、李春姫(リチュンヒ)アナウンサーをおいてふさわしい人物はいなかった。
トレードマークのチマチョゴリに身を包んで視聴者の前に登場した李アナウンサーは、独特の熱意を込め、誇りと格調に満ちた口ぶりで、「世界に我が強大な核国家を仰ぎ見させる」と宣言した。
このところあまり姿を見せなくなっていたが、李さんは北朝鮮で最も有名なアナウンサー。1943年生まれと伝えられ、女優から転じて71年に朝鮮中央テレビに入局、「人民の報道官」として知られるようになった。以後40年にわたってあらゆる報道に携わり、追悼から威嚇まで幅広い感情をドラマチックな抑揚で表現している。
1994年に金日成(キムイルソン)主席の訃報を告げた時には放送中に泣き崩れ、2010年に韓国との対立が激化すると決然とした態度を示し、11年には金正日(キムジョンイル)総書記の死に再び涙した。
しかし69歳になった2012年に引退の意向を表明し、「若くて美しい女性アナウンサーが増えた」「視聴者の前に登場するのはその方がふさわしい」と発言していた。
海外では重大発表を行う時の激しい抑揚が話題になり、パロディーのねたにされたり、フェイスブックに李さんの名でアカウントが開設されたりもした。