不明マレーシア機の捜索で19世紀の沈没船発見
(CNN) インド洋で2014年3月に消息を絶ったマレーシア航空機の捜索を行っているオーストラリア当局は、海底の捜索で19世紀の沈没船が見つかったことを明らかにした。
当局によると、海底の捜索を行っていた船舶が昨年12月、音波探査で異常を検出した。今年に入って別の船舶を派遣し、海底探査機に搭載した音波探知機を使って写真を撮影。西オーストラリア博物館の専門家が調べた結果、19世紀初めに建造された鋼船または鉄船と思われることが分かった。
マレーシア航空MH370便は14年3月、乗客乗員239人を乗せてクアラルンプールから北京へ向かう途中で行方不明になり、同機が墜落したと推定されるインド洋で今も捜索が続けられている。
昨年5月にも1800年代の沈没船が見つかり、当初はマレーシア機の残骸の可能性があるとして注目された。
これまでに発見されている不明機の唯一の残骸は、インド洋西部のフランス領レユニオン島に7月に漂着した破片のみ。フラッペロンと呼ばれる部品の内部に刻印されていた製造番号が、MH370のものと一致した。
インド洋の捜索は12万平方キロの範囲で行う予定で、これまでに3分の2に当たる8万平方キロの捜索を終えた。今年半ばには全範囲の捜索を終える見通し。
オーストラリア当局によると、「機体の所在場所の特定につながる新たな情報がないことから、捜索範囲をこれ以上広げないことで各国政府が合意している」という。