ツタンカーメン王のマスク破損、「手抜き修復」で8人起訴へ
(CNN) カイロのエジプト考古学博物館に収蔵されているツタンカーメン王のマスクが破損し、接着剤で修復されていた問題で、博物館員8人が起訴される見通しであることが25日までに分かった。
エジプト当局によると、同博物館の修復担当者6人と復元部門の元責任者2人が、職務怠慢などの罪で起訴される。
マスクはあごひげの部分が外れ、取り急ぎ修復されていたことが2014年に発覚。管理担当者の1人は当時、マスクが清掃作業中に落ちて壊れたため強力な接着剤で直したが、接着部分にすき間ができてしまったと説明していた。一方、博物館側はマスクが破損した事実はないと主張していた。
検察当局は修復作業が規定の手順に沿っていなかった可能性があるとみて、昨年から捜査を開始。23日に国営メディアを通した声明で、「職員らは世界最古の文明が生んだ3300年前の遺物を手荒く扱った」として、起訴する方針を示した。裁判の日程には言及していない。
マスクは問題が発覚した後、専門家チームが改めて修復し直した。