ロシア、シリアに最新型のスパイ機派遣 空爆強化と関連か
ワシントン(CNN) 米政府当局者は17日、内戦下にあるシリア情勢に触れ、アサド政権を支えるロシアがシリアに最新型の偵察監視機「TU214R」を初めて派遣したことを明らかにした。
過去数日間内にシリアのラタキアにあるシリア空軍基地に到着したという。同機の派遣は、ロシアがシリア北西部で空爆を強化した時期と関連付けられている。米政府の推計によると、ロシア軍は空爆で1日当たり最大100個の爆弾を投下している。
TU214Rのシリア到着は、世界各地で軍用機の動向を追うウェブサイト「エビエーショニスト」が最初に報道。同機は最新型の「スパイ機」とし、レーダーや感知装置を使い、隠匿されたり周囲の環境に紛れ込んでいる標的の探知が可能としている。
また、全天候型のレーダーや電子光学センサーを搭載し、地上の広範な部分を対象に写真に似た画像の作成が可能だという。敵対勢力の電子信号や交信も傍受出来るとしている。
米政府当局者は、TU214Rのこれらの機能はシリア内で活動する米軍機の監視強化につながる可能性があるとしている。同機の詳しい性能については言及しなかったが、搭載するセンサー装置の一式は極めて先端的なものとみられると語った。