反過激派の活動家射殺、武装勢力が犯行声明 パキスタン
イスラマバード(CNN) イスラム過激派への反対運動で知られるパキスタンの人権活動家、クッラム・ザキ氏(40)が7日、最大都市カラチの飲食店で殺害された。
反政府武装勢力「パキスタン・タリバーン運動(TTP)」の一派が犯行声明を出した。同派の報道担当者は「我々の仲間4人がカラチでオートバイ2台に乗り、ザキ氏を狙った作戦を成功させた」と述べた。
ザキ氏はパキスタンの民主化を支援するブログの編集者で、TTPをはじめとする過激派への批判で知られていた。同ブログには8日、「TTPに対して声をあげる者は消されるという、厳しい事実を思い知らされた」との文章が掲載された。
ザキ氏は2014年、北西部ペシャワルの学校襲撃事件で子ども132人を含む145人以上が死亡した際、犯行を非難しようとしない宗教指導者マウラナ・アブドゥルアジズ師への抗議運動を率いた。
活動家仲間の弁護士が8日に語ったところによると、同氏は最近、正体不明の脅迫を受けていると話していたという。
同国とつながりの深いバングラデシュでも襲撃事件が相次ぎ、この2年間で無神論や同性愛者の権利を訴える活動家ら少なくとも8人が殺害されている。