イラン、サウジへの「大巡礼」を禁止 両国間の対立深まる
(CNN) イスラム教徒がサウジアラビアの聖地メッカを訪れる毎年恒例の「大巡礼(ハッジ)」をめぐり、イラン政府は今年、同国民の参加を禁止するとの方針を示した。
イラン外務省の報道官は国内テレビとのインタビューで、サウジ当局がイランからの巡礼者に支援を提供したり、巡礼の安全を保証したりすることを拒んでいると述べた。
イランのハッジ機関も声明を発表し、大巡礼の行事を守るため国とともにあらゆる手を尽くしたが、サウジ側が耳を傾けようとせず、査証(ビザ)発給などをめぐる交渉は成立しなかったと説明した。
これに対してサウジ側では、メッカと並ぶ聖地メディナの裁判所長が、大巡礼に関する取り決めへの署名を拒否しているのはイランだと主張。イラン側は大巡礼を意図的に政治化しようとしていると非難した。