米偵察機、中国軍機から「危険な飛行妨害」 東シナ海上空
(CNN) 東シナ海上空で7日、国際空域を飛んでいた米空軍の偵察機「RC135」が中国軍戦闘機から「危険な」飛行妨害を受けた。米国防当局者らがCNNに語った。
当局者の1人によると、中国軍機は米軍機から30メートルあまりの距離を保っていたものの、高速で接近した点や、米軍機と同じ高度を飛んでいた点が危険とみなされた。米軍機は通常の任務を遂行していたという。
米軍機が何らかの回避行動を取ったかどうか、中国軍機はどの時点で離れていったのか、また米国側が外交ルートを通して抗議するかどうかは明らかでない。
CNNは中国大使館にコメントを求めたが、回答は得られなかった。
米国のケリー国務長官とルー財務長官はこの日、北京で毎年恒例の「米中戦略・経済対話」に臨んでいた。ルー長官は中国に対し、外国企業に対する障壁の解消や鉄鋼の生産削減を求めたが、大きな成果は出ていない。
またカーター米国防長官と米軍幹部らは、先日シンガポールで開かれた「アジア安全保障会議」から帰国したばかり。カーター氏は同会議での記者会見で、米軍は国際法で認められた場所ならどこでも飛行、航行すると改めて表明していた。
一方、ハリス米太平洋軍司令官は同じ会見で、中国との軍事上の関係は改善しつつあるとの見方を示していた。
中国軍機による飛行妨害は先月も起きたばかりだ。米当局者らによると、南シナ海上空の国際空域で通常の任務に当たっていた米軍の偵察機に、中国軍機少なくとも2機が急接近し、飛行を妨害した。この時は米軍機の約15メートル以内まで近づいたとされる。