過激派取り締まりで1万1千人逮捕、野党は反発 バングラ
バングラデシュ・ダッカ(CNN) 世俗主義者らを狙った殺人事件の続発を受けて過激派の取り締まりを続けるバングラデシュで、4日間におよぶ取り締まりにより、イスラム組織の戦闘員とみられる145人を含む1万1000人以上が逮捕されたことが15日までに分かった。一方で野党からは、党の幹部や活動家を狙った拘束だとの批判の声も出ている。
警察によれば、イスラム過激派の戦闘員とみられる145人を拘束した。残りは、窃盗や麻薬取引、暴行などの罪に問われているという。
バングラデシュはイスラム教徒が大部分を占めるが、世俗主義者や宗教的少数者、同性愛活動家を狙った殺人事件が起きており、イスラム過激派による犯行と見られている。
警察によれば、逮捕された戦闘員の多くは非合法組織「ジャマトゥル・ムジャヒディン・バングラデシュ(JMB)」のメンバーだった。
野党のバングラデシュ民族主義党(BNP)は今回の取り締まりについて、同党の幹部らを狙ったものだと指摘。幹部や活動家など約2100人が逮捕されたという。
家族が逮捕された人たちも取り締まりについて詳しい情報は知らされていないようだ。
夫の居場所を尋ねるために当局の建物の外で待っていた女性はCNNの取材に対し、夫が連れてこられると聞いたがまだ会えていないと語った。女性によれば、夫は市内のバス乗り場で説明もなく連行されたという。女性は「夫が何らかの犯罪活動に関与しているのかどうかは分からない。夫に逮捕歴はない」と語った。