墜落機のブラックボックス、仏へ送付 エジプトで解析できず
(CNN) 5月に地中海に墜落したエジプト航空804便のブラックボックスが、修復のためフランス航空事故調査局(BEA)に送られることになった。内部のメモリーチップの損傷がひどく、これまで解析作業に当たっていたエジプトの調査当局にはデータを引き出すことができなかった。
エジプト航空の23日の発表によると、コックピットの音声を記録したボイスレコーダーと、飛行データを記録したフライトデータレコーダーは、フランスで修復を行って堆積した塩分を除去した上で、エジプトに送り返されて民間航空省でデータを解析する。
墜落原因究明の鍵を握るブラックボックスの修復や解析に関して、BEAは世界でも有数の技術を持つとされる。
フライトデータレコーダーは同機のセンサーがとらえた25時間分の情報を記録。飛行速度や高度、エンジンや翼の状態を知る手がかりとなる。
ボイスレコーダーには操縦室内での会話や警報、背後の物音などの音声が記録されている。
同機は5月19日、乗客乗員66人を乗せてパリからカイロへ向かう途中で地中海に墜落した。
ブラックボックスは地中海の捜索で発見され、回収された。エジプト航空によると、現場の海域では船舶による機体の残骸や犠牲者の遺体の捜索が続けられている。