イラク中部でテロ、40人死亡 シーア派の廟が標的に
(CNN) イラク中部の町バラドで、イスラム教シーア派の廟(びょう)を狙った過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」の攻撃があり、付近一帯で少なくとも40人が死亡、74人が負傷した。イラク保健省の報道官が8日に発表した。
イラクでは3日にも、首都バグダッドのショッピング街がトラック爆弾による攻撃を受け、少なくとも292人が死亡する事件が起きていた。この事件でもシーア派住民が多数を占めるカラダ地区で攻撃が行われていた。
今回の攻撃は7日夜、バグダッドの北方90キロにあるバラドの廟付近で起きた。イラク統合作戦司令部の声明によると、ISISはまず迫撃砲による攻撃を行い、廟付近の一帯に複数の砲弾が着弾した。現地の映像には大きな爆発が複数回にわたり起きる様子がとらえられている。
続いて自爆ベストを身につけた男3人が廟に突入しようとしたものの、治安部隊が応戦。うち2人は廟付近のショッピング街で自爆し、3人目は治安部隊によって殺害された。
同声明によると、イラク軍が砲撃の起点となった場所で捜索を行っている。バラドは封鎖され、他にも攻撃に関与した可能性のある者がいないか警察が捜索を進めているという。
ISISが系列の通信社「アマク」を通じ犯行声明を出した。死者は100人以上に上るとしている。