スペインでジカ関連の小頭症 欧州で初の報告
(CNN) スペイン北東部バルセロナの病院で25日、母親のジカウイルス感染症(ジカ熱)が原因とみられる小頭症の赤ちゃんが生まれた。同国保健当局によると、欧州でジカ熱関連の小頭症が報告されたのは初めて。
病院の発表によると、母親は南米への旅行中にジカ熱に感染していた。
保健当局によれば、スペインではこれまでに190人がジカ熱と診断された。性交渉で感染した1人を除く全員が外国で感染したという。
ジカ熱は妊婦がかかると新生児の小頭症など先天異常の原因になり得ることが確認されているが、全ての例で異常が起きるわけではない。スペインの保健相によれば、同国ではこの数カ月間でほかに5人の感染者が出産したが、赤ちゃんに異常は見つかっていなかった。
ジカ熱は一部の蚊が媒介する感染症で、少なくとも65の国と地域に広がっている。世界保健機関(WHO)の推定では、米大陸で今後1年間に300万~400万人が感染する恐れがある。特別な治療法や予防ワクチンはなく、唯一の確実な予防法は流行地域への渡航を避けることとされる。流行地域に住む人、やむを得ず渡航する人は、蚊に刺されないよう厳重に注意する必要がある。