シリア北部でトラック自爆、48人死亡 ISISが声明
(CNN) トルコとの国境に近いシリア北部のカミシリで27日、大量の爆弾を積んだトラックが自爆し、女性や子どもを含む48人が死亡した。反体制派の非政府組織(NGO)「シリア人権監視団」(本部・英国)が明らかにした。
トラック爆弾はクルド人勢力の治安機関や国防、内務などの政府機関が集まる建物の近くで爆発した。シリア人権監視団によれば、負傷者は140人に上っている。
この事件に関連して過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」が犯行を認める声明を出し、メンバーの1人がトラックに大量の爆発物を積んでクルド人行政区域に侵入したと公言。「マンビジ市で連合軍の戦闘機が男性や女性、子どもたちに対して犯した罪に対する報復」と主張した。
複数の人権団体によると、ISISの占領するマンビジと周辺地域では、米軍率いる有志連合が行った空爆で6月以来、100人以上が死亡、数十人が負傷している。
カシミリからの映像には、住民が瓦礫をかきわけて生存者を探す様子や、爆発で壁が吹き飛ばされた建物の前で泣き叫ぶ女性の姿が映っている。
カシミリは、シリアを拠点とするクルド系の民兵組織「人民防衛部隊」(YPG)とシリア政府が共同統治している。