インドネシア、麻薬犯罪で死刑執行 外国人など4人
インドネシア・ジャカルタ(CNN) インドネシアで麻薬関連の罪に問われて死刑を言い渡された14人のうち、外国人を含む4人の死刑が29日に執行された。ジャワ州中部のヌサカンバンガン島刑務所前で、司法長官の報道官が明らかにした。
残る10人については、銃撃による死刑をいつ執行するかはまだ決まっていないとした。
死刑を執行されたのはナイジェリア国籍の2人とセネガル国籍の1人、インドネシア国籍の1人。死刑判決の見直しを申し立てた請求は退けられていた。
ナイジェリア人の1人、ハンフリー・ジェファソン・エジケ死刑囚の弁護団は、不服を申し立てていたにもかかわらず不当に死刑が執行されたと非難。「拷問された形跡があり、公正な裁判も行われなかった。判決には人種差別が見られる」と指摘している。
国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは今回の死刑執行について、インドネシアの法律にも国際法にも違反すると指摘し、今後の死刑執行を直ちに中止するよう求めた。残る死刑囚10人は、インドネシアのほかパキスタン、インド、ジンバブエ、南アフリカ、ナイジェリアの国籍保持者だという。
インドネシア政府は、同国の麻薬問題は非常事態にあり、厳罰が必要だと主張してきた。2015年にも麻薬関連で有罪判決を受けたオーストラリア人2人を含む14人が銃撃によって死刑を執行されていた。