イスラム教徒用水着への罰金、実業家が肩代わり申し出 仏
(CNN) フランスの一部の海岸でこの夏、イスラム教徒の女性向けの全身水着「ブルキニ」が禁止されたことに対し、アルジェリア人実業家のラシド・ネカズ氏が女性たちの罰金を肩代わりすると表明した。
ブルキニは顔と手、足以外の全身を覆うタイプの水着。仏南部カンヌでは7月28日から8月31日まで暫定的に禁止され、違反者には罰金38ユーロ(約4300円)が科されることになった。
ネカズ氏は裕福な起業家で人権活動家でもある。仏市民権を持っていたが2013年に放棄した。罰金を肩代わりする理由について「女性たちにブルキニ着用の自由を保障するため、そして何よりこの抑圧的で不公平な法律の適用を無効化するため」と語った。
フランスでは11年4月、イスラム教徒の女性が全身を覆い隠す「ブルカ」や目以外の顔を覆う「ニカブ」を公共の場で着用することが欧州で初めて禁止された。違反者は罰金150ユーロの支払いまたは公共奉仕活動への参加を命じられる。
こうした動きはほかの欧州諸国でも相次いでいる。ドイツの内務相は先週、学校や政府庁舎などの場でブルカとニカブの着用を禁止する方針を明らかにした。