米哨戒艇、イラン艦艇に警告射撃 ペルシャ湾
(CNN) ペルシャ湾を航行中の米海軍の哨戒艇「スコール」が、イラン革命防衛隊の艦艇に対して3発、警告射撃していたことが26日までに明らかになった。米軍関係者によれば、哨戒艇はイラン艦艇から妨害行為を受けていたという。
両軍艦艇の接近はペルシャ湾の北端で24日に発生。別の米哨戒艇並びにクウェート海軍の艦艇も妨害行為を受けていた。
イランの艦艇は一時、米哨戒艇のうち1隻からおよそ190メートル以内まで近づいたという。米軍が照明弾を発射したり無線での連絡を試みたが同じ海域から離れようとしないため、スコールが警告射撃を行ったという。警告射撃は国際ルールにのっとり、現海域から退去する必要があることを相手側に知らせるために、海に向けて3発が発射された。
米国務省のトルドー報道官は、こうした事件は「不必要に緊張を高める」ものだと述べた。イラン側の意図は分からないとしている。
昨年12月以降、ペルシャ湾ではイラン海軍と米艦艇の間のトラブルが相次いでいる。前日の23日には、ペルシャ湾の入口であるホルムズ海峡で、イラン革命防衛隊の艦艇が米海軍の駆逐艦「ニッツェ」を高速で妨害する事件も起きた。
米・イラン間の外交関係は昨年の核合意や今年に入っての経済制裁解除など改善がみられるが、イラン国内では革命防衛隊を含む強硬派の政治的反発が起きている。