アレッポ空爆激化、国連事務総長が国際社会に対応呼びかけ
(CNN) シリアでの停戦合意が事実上崩壊したことを受け、同国北部アレッポへの空爆が激しさを増している。国連の潘基文(パンギムン)事務総長は24日、報道官を通した声明で、アレッポは過去数年のシリア内戦で最も激しく、継続的な攻撃にさらされていると指摘。人口密集地に対する空爆や焼夷弾(しょういだん)、「バンカーバスター」の使用などは戦争犯罪に当たる可能性があると警告し、国際社会に対応を呼び掛けた。
米国はアサド政権とロシアに空爆の停止を求めている。これに対してアサド大統領は22日、停戦の意思がないのは米国側だと非難した。
反体制派団体「アレッポ・メディア・センター(AMC)」の活動家は23日、同日だけで60回以上の空爆があり、市内各地で子どもたちを含む計50人以上ががれきの下に閉じ込められたと語った。
AMCによると、22日にアレッポの給水施設が政権軍の攻撃で破壊された。国連児童基金(ユニセフ)によれば、反体制派が報復として政権側が支配する市西部への給水を停止したため、一時は計200万人近い住民が水道を使えなくなった。25日早朝までに西部への給水は再開したが、東部の給水施設はまだ修理が必要な状態だという。
負傷者らの救助に当たる市民ボランティア組織「シリア民間防衛隊(SCD)」の責任者によると、23日朝以降の空爆は約200回に上ったという。