難民受け入れ9割反対、国民投票は不成立 ハンガリー
(CNN) 欧州にたどり着いた難民を分担して受け入れる欧州連合(EU)の計画について2日、ハンガリーで国民投票が行われ、投票した有権者の90%以上が反対票を投じた。しかし投票率が43.7%にとどまったため、国民投票は成立しなかった。同国の法律に基づき、国民投票が成立するためには投票率が50%に達する必要があった。
それでも与党「フィデス・ハンガリー市民連盟」は今回の結果を「圧勝」と表現し、投票した有権者の90%以上が、難民受け入れに反対するオルバン首相の立場を支持したと強調した。
オルバン首相は2日夕のテレビ演説で、EUがハンガリーに難民政策を押し付けることはできないと述べ、「92%が反対している国に対して民主共同体(EU)がその意思を強要できるだろうか。そうならないよう、私は全力を尽くす」と表明した。
同首相は国民に対し、EUの難民割り当てに反対するよう訴えてきた。投票前には難民に対するネガティブキャンペーンが展開され、受け入れた場合の危険について警告するチラシやポスターが全土で配られていた。
EUは昨年秋の合意に基づき、ハンガリーに1294人の難民を割り当てる計画だった。