ユダヤ人2万人救った外交官、71年ぶりに死亡認定
(CNN) 第2次大戦中に数万人のユダヤ人の命を救ったスウェーデンの外交官ラウル・ワレンベリ氏について、スウェーデン政府がこのほど、行方不明になってから71年ぶりに死亡を認定した。
ワレンベリ氏は1944年にハンガリーのブダペストに赴任して、同地のユダヤ系住民の居住区に事務所を開設。推定2万人のハンガリー系ユダヤ人に証書を発行してスウェーデンへ出国させた。
しかし1945年1月にソ連軍の侵攻でブダペストが陥落すると、ワレンベリ氏は拘束され、以来、行方が分からなくなった。
同氏の親族は昨年、スウェーデン政府に対して同氏の死亡を確認してほしいと要望。スウェーデンの法律では、5年以上行方が分からない人物については税務当局が死亡を認定できると定めている。
スウェーデン税務当局は1947年7月末にワレンベリ氏の消息が途絶えたとし、5年後の1952年7月31日を死亡日と認定した。ただし「この日が実際の死亡日だったかどうかを税務当局が判断するものではない」としている。