米軍、シリアに200人増派 ISIS「首都」の奪回支援へ
バーレーン・マナマ(CNN) カーター米国防長官は10日、過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」が首都と称するシリア北部ラッカの奪還作戦を支援するため最大で200人の米軍兵士を増派すると発表した。
マナマで開かれた中東地域の安全保障問題に関する国際会議「マナマ対話」で明らかにした。新たに派遣されるのは特殊部隊、訓練教官、顧問や爆発物処理班ら。ラッカ奪取の作戦を進める少数民族クルド人やアラブ系を中心とする「シリア民主軍(SDF)」の後方支援に当たる。
オバマ米大統領は今年4月、シリアに派遣する米軍顧問の人数の上限を300人にするとの方針を表明。現地で実際に活動する顧問の人数はそれより少ないとみられるが、200人の追加派遣は上限を大幅に超えることを意味する。
カーター長官によると、SDFの進攻作戦は一定の成果を収めており、ラッカから約24キロ離れた地点まで迫っている。米国防総省高官によると、ラッカ市内に潜伏するISIS戦闘員は推定で数千人。
米軍兵士200人の増派は、最終攻撃の段階に近づいているラッカ奪還作戦に備えSDFが増強する戦闘員の訓練などでの支援を想定している。