比大統領、在任中は「麻薬戦争」続行 自ら殺害は「3人」
(CNN) フィリピンのドゥテルテ大統領は16日、内外で論議を呼んでいる強硬な麻薬犯罪対策に触れ、在任中は放棄する考えはないことを明らかにした。訪問先シンガポールでのフィリピン人との会合で述べた。
「最後の麻薬密売人、最後の麻薬組織の首領がいなくなるまで戦いはやめない」と宣言した。演説の最中、処刑を暗示するかのように自らの指を首筋に沿って動かす仕草も示した。
同大統領は12日の演説で、南部ダバオ市長時代に麻薬犯罪の容疑者を自ら殺害した過去に言及し、波紋を呼んでいた。
ドゥテルテ氏はシンガポールから帰国後、この過去に触れ、殺害した人数は3人とも指摘。複数の人間と一緒に銃を発砲しており、自らの銃弾が標的に命中したのかどうかは知るすべもないとも述べた。
ただ、「殺害を告白したものの彼らは容疑者とは呼ばない」と続け、「彼ら全員は政府関係者と戦って死んだのだ」と強調した。
同大統領はシンガポールでの演説で、過酷な麻薬犯罪対策を非難する米国を改めて糾弾。フィリピンは米国の支配下に50年間置かれ、米国民はぜいたくに暮らし、今はフィリピンに対する援助差し止めを脅していると主張。「だから、オバマ(大統領)に死ね!と言ったのだ」と続けた。